変形性股関節症と正しく向き合う会代表理事の井口です。
前回、股関節の痛みとうまく向き合うためのヒントをお伝えいたしました。
その中で一つ重要だと考えているのが、病状が進むにつれて股関節の痛みがどのように変わっていくのかを知ることです。
特に、変形性股関節症と診断されたばかりの患者さんは、今後の痛みの様子が想像できずに不安に駆られていることも多いでしょう。
今日は私の実体験から、病状進行に伴う股関節の痛みの様子をお伝えします。
敵を知れば百戦危うからず、です。
ぜひご覧下さい。
私の実体験ー股関節の痛みの変遷
私の実体験で、股関節の痛みが病状進行に伴いどう変わっていったかをお伝えします。
初期
初期は、股関節が関わる動作の始めに少し痛むことがあるものの、それ以外はほぼ気になりませんでした。
股関節の痛みがでたのは、
・ 椅子から立ち上がる時に少し痛む
・ 歩き始めに少し痛む
・ 長時間歩くと少し痛む
・ 階段の昇降時に少し痛む
といった程度です。
他には、時々足全体のだるさを感じることもありました。
今になって思えば、この時期に医者にしっかりと診てもらい十分な対応をするべきでした。
そうすれば、手術を回避できたのではないかと考えています。
私の経験から言うと、初期段階の患者さんこそ早期に整形外科を受診することが必要です。
自分自身の正確な病状を把握し、その上で自分に合った股関節周りの筋力強化の運動をすることで、保存療法で何とかなる可能性が高まります。
進行期
進行期になると、痛みが以前よりもひどくなってきました。
また、痛みが治まるまでの時間も徐々に長くなりました。
具体的には、下記のような症状が出始めました。
・ 椅子から立ち上がる時に、しばらく痛みがある
・ 歩行時には、常に痛みを感じるようになる
・ 途中で立ち止まって休憩を入れないと、痛くて長時間歩くことが難しい
・ 階段の昇降時に痛むので、痛くない方の足を使うようになる
この頃になると、少しずつできない動作が増えてきました。
とはいえ家事などはまだなんとか自分自身でこなすことができていました。
また、この時期から私は日々の股関節の状態を日記に書くことを始めました。
これによって、どのくらい歩くと股関節の痛みがひどくなりすぎて歩けなくなるのか、という自分の限界を把握することができました。
ちなみに、私の1日の限界歩数は6,000歩でしたので、この歩数を超えて移動することがないように仕事や家庭の用事などを調整するようにしていました。
末期
末期は、とにかく何をするのにも常に股関節が痛む状況でした。
それこそ、
・ 椅子から立ち上がる時には、ひどく痛む
・ 歩行時に痛みがひどいため、必ず杖を使う
・ 歩く距離が短くても何度も休憩を入れないと歩けなくなる
・ 椅子に座っている時にも脚のつけ根に痛みが出る
・ 就寝中や寝返りの時にも痛くて目が覚める
・ 電車を使う場合は必ず座る必要がある
というふうに、常に股関節痛に悩まされました。
また、末期では歩くことが難しかったため、外出時は必ずタクシーを使っていました。
家事をする場合も、たくさんの便利グッズの助けを借り、また夫の助けも借りながらギリギリでこなす状態でした。
股関節の痛みがひどかったため、試行錯誤の末にアロママッサージで痛みを和らげるようにしていました。
ここまで
私の実体験からの変形性股関節症の病状進行に伴う股関節痛の様子をお伝えいたしました。
患者さんが、今後の痛みの様子について前もって心構えや対処をするために役立てば幸いです。
ぜひこの記事がご活用ください。
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