変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
変形性股関節症と診断されてしまったあなた
お医者さんから
「いずれ手術が必要だが、今は、保存療法で様子を見ましょう。」
と言われていませんか?
私もお医者さんから全く同じことを言われました。
そして、時間が経ち、股関節の痛みが徐々に増してくると、
「手術か保存療法か、一体どちらを選択したらよいのだろう?」
と迷うようになりました。
もし同じように迷っている変形性股関節症の患者さんがいらっしゃいましたら、私の経験が役に立つかもしれません。
手術か保存療法か、この選択はあなたの今後の人生を大きく左右します
私自身の経験から言えるのは、この選択を迫られた患者さんにありがちなのが、手術か保存療法かの選択をいわば「現象面」だけで捉えてしまうということです。
つまり、自分の“変形性股関節症の治療”にとって、
・ 手術したら痛くなくなる。けど、再手術が必要になるかも
とか
・ 保存療法は手術しないでいいけど、ずっと痛いのが続くよなぁ。
とか、いわば「変形性股関節症の治療」から見た現象面だけで判断してしまうケースです。
ただ、このように現象面だけで判断すると思ってもみなかった後悔を招くかもしれません。
実際にこの選択に直面した私自身の経験から言うと、この判断をするときには、現象面だけではなく、もっと大きく自分自身のこれからの人生をどう生きていくのか、という人生設計の観点が必須だと感じています。
というのも
変形性股関節症の発症年齢は、筋力が低下する40代~50代が一番多いと言われています。
この時期は、多くの女性にとってようやく子育ても一段落し、自分の時間が持てる時期です。
つまり、人間として一番充実した時期でもあります。
この時期に変形性股関節症と診断されたら、その後の人生は闘病生活に費やさざるを得ません。
それを踏まえると、手術か保存療法か、という判断は
・ あなた自身の今後の人生をどう生きていきたいかを判断基準に
・ 手術と保存療法のメリットデメリットを踏まえて行う
ということをしなければ、後悔する可能性があります。
私の場合
自分のこれからの人生を考えた時に、仕事は一生続けていきたいと思いました。
今後の自分の人生において、変形性股関節症と向き合いながら仕事を一生続けていくことを前提とした場合、終わりの見えない保存療法に時間をかけるという選択肢はありませんでした。
それより、ある程度状況のコントロールが可能な人工股関節手術を選択するという結論に達したのです。
今振り返ってみても、この選択は良かったと思っています。
ひとつ後悔しているとしたら、もっと早い時期にこの選択をしておけばよかったいうことでしょうか。
もし、あなたが手術か保存療法かで迷っているのであれば、まずは自分のこれからの人生をどのように過ごしていきたいかを考えることから始めるとよいと思います。
答えは、あなたの中から自然と見出せるでしょう。
いかがでしたか?
「手術か保存療法か、それが問題だ」
この悩みに直面したあなたには、ぜひこの機会にじっくりと自分の人生について考える時間を取っていただきたいと思います。
その上で手術か保存療法かを決めることで、後悔のない判断ができるのではないでしょうか。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば幸いです。
※なお、この記事で必ずしも人工股関節手術を勧めているわけありません。
その点については十分ご理解ください。