変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
協会活動を通じて、私はたくさんの患者さんの相談を受けています。
その中でも非常に深く悩む方が多いと感じるのが、仕事のこと。
「変形性股関節症の闘病中でも、仕事を続ける必要がある。
ただ、身体の状態を考えるとこれまで通りに働くことは難しい。
職場に迷惑をかけてしまう可能性も高い。
そんな状況で、闘病と仕事をどう両立していくか。」
私自身もこの問題で非常に悩んだため、気持ちが痛いほどよく分かります。
今回は、そんな「仕事と闘病の両立」に悩む方へのお話です。
ぜひご覧ください。
「仕事と闘病の両立」を考える際に患者さんが陥る思考
私が患者さんから”仕事に関する相談”を受ける中で気づいたことがあります。
それは、仕事と闘病の両立を考える際、ほとんどの患者さんが”会社勤め”のみを選択肢として考える、ということです。
つまり、多くの患者さんは「これまで勤めてきた会社とうまく調整して何とか今の仕事を続けていく、どうしてもダメなら”別の会社”に転職する」と考えるのです。
その場合に陥りやすいのが
こんな思考です。
「今の会社にそのまま居続けられるのか?調整できるのか?」
「調整できない場合、仕事を辞めることになる。
ただその場合、この身体で転職などできるものだろうか?
転職できない場合、収入はどうすればいいのか。」
ただでさえ病気でネガティブになっているところにこのような思考が重なり、自縄自縛になってしまいます。
結果、次の一歩を踏み出すことができずにズルズルと状況が悪化してしまった、という方が非常に多く見られます。
実は「闘病と仕事の両立」には2つの選択肢がある
そんなふうに悩む患者さんに、ぜひ知っておいてほしいことがあります。
それは闘病と仕事を両立させるためには、2つの選択肢がある、ということです。
1つは、先ほどお伝えした「会社勤め」という選択肢。
そしてもう1つが、「起業」という選択肢です。
「会社勤め」という選択肢
こちらですが、先ほどお伝えした通りで「今勤めている会社を何とか続けていく、ダメなら別の会社に就職する」というものになります。
今の会社勤めがうまく続けられるのであれば、仕事の環境が大きく変わらないため闘病との両立も非常にやりやすくなります。
多くの患者さんが第一に考えるのも当然ですね。
また「起業」と比較すると
会社勤めには次のようなメリットがあります。
・毎月一定の収入が保障され続ける
・(正社員の場合)有給休暇、社会保険、退職金・・・など恵まれた環境がある
・自分の担当業務に専念できるので、専門的なスキルを磨ける
一方で、次のようなデメリットもあります
・変形性股関節症で体が思うように動かない場合でも、仕事内容は基本選べない。
・そもそも、雇い続けてもらえるかは会社次第となり、不安定。
もう一つの選択肢「起業」
そして、もう一つの選択肢である「起業」ですが、具体的には「今の自分の病状に合う形で”起業””副業”を始める」というものになります。
この「起業」という選択肢、「自分に起業なんてできるはずがない」との強い思い込みから、大部分の患者さんは考えることすらしません。
ただ、今はインターネットを活用することで、闘病と両立しながら「起業」できる時代。
「起業」のハードルは以前に比べ大きく下がっており、かなり現実的な選択肢になっています。
「起業」が選択肢に入ってくると
もし「会社勤め」がうまくいかないとしても”今の自分の状況に合わせた形で起業する、もしくはできる範囲で副業して収入を得ることができないか?”というふうに考えることができるようになります。
結果として、実際の行動の幅が広がるだけでなく、気持ちの余裕にもつながります。
ただ「起業」にもデメリットが存在します
最大のものは、収入が安定しない、ということ。
仕事が取れなければ収入がゼロになる、ということですね。
とはいえ、この点についてはまず”副業”からスタートしてみて、うまく行きそうなら本業として”起業”する、などの工夫で対応できます。
なお「起業」を考える際の具体的なやり方はこちらに詳しくまとめてあります。
併せて参考にしてください。
変形性股関節症は長く向き合うことが必要となる病気です
仕事と闘病の両立を切望する患者さんは、ぜひ「会社勤め」に加えて「起業」も現実的な選択肢として意識してください。
この記事が少しでも役立つことを願ってやみません。
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