変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
変形性股関節症と診断されると、患者さんはインターネットで検索してたくさんの情報を集めようとします。
特に重要な病院選びについては、実績が豊富な所がよいと病院の年間手術件数で病院選びをされる方も多いです。
例えば、次のような情報で病院を判断しがちです。
・ 手術数で分かるいい病院
ただ
以前のブログでもお伝えしたのですが、病院の手術件数や手術方法だけで判断することはとても危険です。
なぜなら、病院の手術件数ではどのような医師が執刀に当たるか分からないためです。
つまり、病院全体の手術件数ではなく、執刀医の手術件数で判断することが重要になります。
また年間の手術件数が多い病院では
多くの場合、入院期間が非常に短くならざるを得ません。
そのため、必然的にリハビリに充てる時間にしわ寄せが来ます。
結果として、リハビリをほとんどしない状態で退院することになり、退院後の患者負担が非常に大きくなってしまうのです。
ちなみに、先ほど挙げた「いい病院リスト」の中には、入院中のリハビリ時間が1日20分だけといったところや、希望すれば24時間で退院、というところもあるようです。
私はこのような状況に危機感を感じております
自分の経験や、これまで協会を通じてサポートさせていただいている患者さんの様子からお伝えすると、手術直後からしばらくの間はある程度じっくりと時間をかけてリハビリをしなければ変形性股関節症を克服することが非常に難しいと感じるからです。
さらに驚くことに
最近では両股関節を同時に手術してしまう病院が増えつつあります。
患者側もどうせ手術するのなら1回ですませてしまいたいという気持ちが優先するのか、私の周りでも同時に手術する患者さんが増えてきています。
ただ、これは本当に危険だと感じます
なぜなら、両股関節を同時に手術した場合どちらも軸足にできない状態になるのですが、そのような状態では「正しく」リハビリするのが非常に難しいためです。
このように、退院後のリハビリの負担を結果的に患者に負わせてしまう現状に、大きな危機感を抱かずにはいられません。
ちなみに
リハビリを重要視している私の主治医の場合には、患者が希望しても絶対に両股関節を同時に手術しないと断言しています。
なぜなら、きちんとしたリハビリを行わない限り、回復が困難になることを骨の髄から理解しているからです。
現在手術を検討している患者さんにお伝えしたいのは
これまでお伝えした「病院の手術件数」「短い入院期間」「リハビリの時間数」加えて「執刀医と理学療法士との連携」について重々意識していただきたいということです。
この記事がアナタの闘病生活に役立つことを願っております。
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