京都大学iPS細胞研究所の軟骨再生医療に関するニュースに思う

京都大学iPS細胞研究所の軟骨再生医療に関するニュースに思う

変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。

先日、軟骨の再生治療に関するニュースを読みました。
今日は、そのニュースに関するお話をしたいと思います。

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どのようなニュースかというと

京都大学iPS細胞研究所が発表した軟骨の再生医療に関するもの。

京都大学iPS細胞研究所は、他人のiPSから育てた軟骨組織をケガや運動などで軟骨が損傷した膝関節に移植する再生医療の臨床研究を、今年中に学内の審査機関に申請予定だというのです。

従来

運動やケガなどで傷ついてしまった軟骨を修復する必要がある場合には、患者自身の正常な軟骨の一部を切り取り、培養後に再度本人に移植する手術を行っていました。

ところが、この手法には培養中に軟骨が変質してしまうという問題があります。
この研究が必要とされる背景には、この問題に有効である点があります。

つまり、他人のiPSから育てた軟骨組織では、この軟骨の変質問題が起きにくいのです。

また、軟骨組織には血管がなく患者の免疫細胞が軟骨細胞に触れることがないため、
他人から移植した場合でも拒絶反応が起きる可能性も低くなります。

その点で、京都大学iPS細胞研究所の臨床研究は画期的なのです。

ちなみに

この臨床研究は、当初はケガや運動などで軟骨が損傷した膝関節が対象となります。

将来的には、肘、足首、変形性膝関節症にも広げていくことを想定しており、最終的に国の審査が通れば、2020年中には最初の移植実施を目指しています。

この臨床研究が成功すれば、2029年には旭化成が軟骨組織の量産技術の確立に向けて実用化を進めていきます。

そう考えると、実際にIPS細胞が変形性膝関節症の患者さんへの治療として一般的になるまでには早くても10年以上はかかりそうですね。

変形性股関節症の患者においては、さらに時間がかかるかもしれません。

このニュースを聞いて私が感じたのは

例え軟骨の再生治療が一般的になったとしても「リハビリ運動と股関節ケアの両輪の重要性」は全く変わらないということ。

軟骨が再生できたとしても、今度は軟骨をできるだけ長く維持するための運動が必要になってくるはずだからです。

変形性股関節症患者にとって「リハビリ運動と股関節ケアの両輪」は永遠のテーマですね。

この記事が少しでもお役に立つことを願ってやみません。

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