変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
以前、こちらの記事であなたが主治医を決める際の8つの質問をお伝えしました。
今日は、その質問に加えて、「このお医者さんなら本当に任せて大丈夫」と最終的に自分の判断を裏付けるための質問を1つお伝えします。
8つの質問で主治医を絞り込んだうえで、「この主治医で間違いない」と確信するための根拠を得るために、ぜひこの質問を行ってください。
たった1つの質問
「先生は、今までどれくらいの数の手術をされたのでしょうか?」
ずばり、お医者さん自身の手術実績です。
というのも、外科手術というのは、職人レベルの高度な技術が必要です。
腕が落ちないようにするためには、主治医自身が継続してある程度の手術をこなしている必要があります。
この質問は、ダイレクトすぎて聞きづらいでしょうか?
その場合は、2つの質問に分けるとあまり違和感がなく尋ねることができます。
流れとしては、
質問1.「先生になられてどれくらい経つのでしょうか?」
少し雑談をして時間を置いたら、
質問2.「今までどれくらいの手術をされたのでしょうか?」
という感じです。
なぜこんな質問をするのでしょうか?
「手術実績を確かめるだけであれば、病院のホームページなどを見れば分かるのでは?」
「なんで、わざわざお医者さんの気を悪くしかねない質問をしないといけないんだろう?」
あなたは、そう思われたかもしれません。
実は、病院のホームページなどに掲載されている病気別の手術件数は、あなたの主治医の手術件数そのものではないんです。
その病院で手術する医師全員の手術件数を含んでいる数字なんです。
(もちろん、医師が自分のクリニックを開設している場合は、例外です)
これが、わざわざ主治医個人の手術実績を尋ねる理由です。
決して病院発表の数字だけを見て、これなら大丈夫と安心しないでください。
質問の回答を判断するための基準としては
手術ミスが起こらない基準と言われる、年間で100件レベルが目安となると思います。
この数字は、以前、ある医療ジャーナリストの講演会に参加した際に伺った内容です。
ただ、私自身のこれまでの主治医探しの経験からしても、この数字はある程度妥当性があると思います。
年間の件数の出し方
例えば、20年間で3,000件以上の手術件数があれば、
3,000(件)÷20(年)=150(年間の手術件数)
と計算ができます。
まとめ
いかがでしたか?
この質問は、下手に尋ねると主治医を不愉快にさせかねない質問ではありますが、ご自身の一生に関わることですから、是非、勇気を出して尋ねてみてください。
その上で、主治医の見定めは最終的にご自身で判断するようにしてください。
このような積極的なアプローチをすることで、少しずつ心の負担が軽くなり、手術をするかしないかについても真剣に考えることができるようになります。
この記事が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。