変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
「やっと人工股関節の手術が終わった」と安堵のため息。
人工股関節の手術後、ずっと変形性股関節症に悩んでいたあなたはきっとそう思うはずです。
仕事への復帰を目標に手術を行った方であれば、その思いはなおさら強いと思います。
そんなアナタへ。
実は、人工股関節の手術後にスムーズに仕事復帰するために押さえるべきポイントがあります。
今日は、手術後すぐに職場復帰したいあなたに、私が実体験から学んだ秘訣をお伝えします。
ぜひご覧ください。
仕事復帰をスムーズに行うための秘訣
結論から言うと、
・ 入院中にきちんとリハビリを行うこと
・ 退院後もリハビリを継続すること
この2つは両輪であり、どちらかが欠けても職場復帰に悪影響がでます。
これから、一つずつ説明していきますね。
秘訣1.入院中にきちんとリハビリを行うこと
人工股関節手術後に仕事復帰を前提としている場合、入院中にきちんとリハビリを行うことが非常に重要となります。
そのために、
・ できるだけ入院期間が長く
・ きちんとしたリハビリメニューでリハビリできる
そんな病院を探す必要があります。
ちなみに、病院によっては1週間ぐらいで退院するところもあるようです。
ただ、1週間だとようやく車いすから卒業し、歩行器を使用する感じだと思います。
このように、リハビリ期間が不足してしまうと、仕事復帰後に調子が悪くなる場合があります。
私の場合
しっかりとリハビリを行う主治医を選んだため、2回の手術とも入院期間は3週間でした。
(ちなみに、リハビリ期間は片側だけの手術か両側の手術かで違ってきます。
上記の3週間という期間は、片側の手術でのものになります。
片側ずつ、間をおいて手術したので「2回の手術」と書いています。)
リハビリ内容については、主治医に退院後すぐに仕事復帰することを伝えていたため、しっかりしたリハビリメニューを作っていただき、毎日こなしていました。
さらに入院期間の最後の1週間は、仕事復帰のための予行演習をしました。
例えば、
・ 重い荷物を運ばなければならない時どうしたらよいのか
・ 股関節に負担を与えない立ち居振る舞いはどうすればよいのか
など、仕事を行う上で必要となる動作を具体的に教えていただき、日々練習していました。
結果、退院時に杖なしで電車に乗り、自宅到着後すぐ家事ができるほど回復しました。
もちろん、仕事復帰もすぐに実現できました。
他の入院患者さん達も同様で、退院翌日に仕事復帰されている方もいらっしゃいました。
このように、入院中にきちんとリハビリを行うことは非常に重要です。
秘訣2.退院後もリハビリを継続すること
退院後のリハビリは、基本的に術前と入院中のリハビリメニューを行います。
そして、実はこの「退院後のリハビリ継続」が本当に重要です。
ただ、比較的よくあるのが退院後にリハビリをやらなくなってしまうケース。
退院後、仕事もそれなりにできているから、とリハビリを中止してしまうんです。
ただ、変形性股関節症は長期間にわたって少しずつ進行していく病気です。
そのため、長期間にわたる股関節の痛みをカバーしようと、歩行時や姿勢などに変な癖がついている患者さんが非常に多いです。
実際、私もそうでした。
そしてその癖は、人工股関節にして痛みがなくなったからといって、すぐには治りません。
その癖を矯正せずに仕事を続けていくと、股関節に負担がかかる可能性があります。
結果、人工股関節のトラブルに発展する可能性もあります。
そうならないためにも、退院後もリハビリを継続し続ける必要があります。
できれば、パーソナルトレーナーなどの専門家にチェックしてもらい、姿勢の癖を矯正してもらうといいと思います。
継続は力なり。
退院後も自分自身で努力し、リハビリメニューを継続していくことがスムーズな仕事復帰の秘訣だと思います。
ぜひ正しいリハビリを継続して行ってください
手術によって変形性股関節症を克服したあなたが、無事に仕事復帰されることを願ってやみません。