変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
私の闘病経験や協会で相談を受ける患者さんの様子から
体の状態というのは、脳の活動や心の動きと密接な関係があることを実感しております。
変形性股関節症の患者さんの多くは股関節のことだけを気にしているかもしれません。
ただ、実は他の部分の影響も非常に大きいことをこの記事を通じて理解してほしいと思います。
例えば、股関節が痛くてリハビリ運動ができない場合
・ 股関節の痛みがひどくて歩けない
・ 歩けないから外出できない
・ 外出できないから気分転換ができない
・ 気分が落ち込んでしまい自分の人生はもうお先真っ暗
と考えてしまいがちです。
もし「これって私のことだわ!」と思われた方は、既に負のスパイラルに陥っています。
なぜなら体の状態というのは、脳の活動と心の動きを左右しているからです。
また、このようなに精神的なストレスが続くと、それが原因となってさらに体に症状が出る場合もあります。
ストレスは筋肉の緊張を引き起こし、股関節や首や背中の痛み、頭痛などにつながるのです。
脳・心・体は密接に影響を及ぼしあっています
もしリハビリを一生懸命やっても結果が出ないという方がいらっしゃったら、それは脳と心が連動していないからです。
一つの事例をご紹介します
それは、協会で定期的に相談を受けている55歳の女性と79歳の女性のケースです。
この2人は同じプログラムを実施しているのですが、両者ともアロマ足浴が必要な状態であったため、同じようにアロマ足浴をおススメしました。
結果として、55歳の女性は次回来訪時に病状が大きく改善されていました。
一方、79歳の女性はまだその効果が感じられるほどの状況ではありませんでした。
この2人の違いはどこからくるのでしょうか
私が思うに、年齢的なことも多少あるかもしれませんが、79歳の女性は心の中のどこかで「こんなことで冷え性が改善するだろうか?」という気持ちがあったのだと思います。
つまり、脳のスイッチが切り変えられない状態で足浴に取り組んだ結果、体への変化が表れない状態のままだと想定されます。
先日の宇宙飛行士の野口さんの記者会見で
「まっさらな気持ちで任務に」とおっしゃっておられました。
同じように、変形性股関節症の患者さんにもまっさらな気持ちで変形性股関節症の闘病、特に「リハビリ運動+股関節ケアの両輪」に取り組んでいってほしいと思います。
ちなみに
先の事例の79歳の女性のように脳のスイッチの切り替えが遅い場合には、結果が出るまでに時間がかかります。
最低でも3カ月ぐらいは続けるようにして下さい。
また、人の脳は「報酬」を受け取ると脳の働きが非常に活発になります。
この場合の「報酬」とは成功体験のことです。
どんな小さな成功体験でもよいですから、自身の成功体験を前向きに評価してあげましょう。
「自分にもできる」という気持ちを持つことで「リハビリ運動+股関節ケアの両輪」の成功の確率が上がります。
その際、特に注意していただきたいのは「他者と比較しないこと」です。
脳と心と体は
相互に影響し合って病気の発症や悪化の原因になることもあります。
病気が患者の思考や気分に影響を与えることもあります。
脳と心と体の関係を把握した上で「リハビリ運動+股関節ケアの両輪」を実践して下さい。
この記事が今後のリハビリ生活に役立つことを願っております。
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