変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
変形性股関節症の患者さんは、どうしても気分が落ち込みやすくなります。
ひどい股関節の痛みを我慢できない。
外出もおっくうになり、自宅に引きこもりがちになる。
そうするとますます気分の落ち込みが加速し「お先真っ暗」な気持ちになる。
私も、闘病時代には、股関節の痛みなどからくる気分の落ち込みに悩まされました。
そんな私が、気分の落ち込みを軽くするために行っていたのが「笑う」こと。
今日は、変形性股関節症で落ち込んだ気分を「笑う」ことで変えていこう、というお話です。
ぜひご覧ください。
「笑うこと」の効果
冒頭でお伝えした通り、変形性股関節症の患者はどうしても気分がふさぎ込みがちになります。
そんな状況では「笑うなんてとても無理」という方も多いでしょう。
そこで、まずは「笑うこと」の効果を知っていただきたいと思います。
「笑うこと」の効果
・脳が活性化し、リラックスできる
・脳内ホルモン”エンドルフィン”が分泌され、幸福感と鎮痛作用が得られる
・血行が促進される
・自律神経のバランスが整う
・意思や理性の働きが活発になる
このように「笑うこと」にはたくさんのよい効果があります。
特に重要なのが、脳内ホルモン”エンドルフィン”による幸福感と鎮痛作用。
エンドルフィンにはモルヒネの数倍と言われる多幸感をもたらす効果や鎮痛効果があり、気分の落ち込みを軽くするだけでなく、股関節の痛みを軽減することにもつながります。
落ち込んだ気分を「笑う」ことで変える
では、気分が落ち込みがちな患者が「笑う」ためにはどうすればよいのでしょうか。
私の実体験では、次の2つが効果がありました。
1.無理にでも笑ってみる
私の闘病時代を思い返すと、特に末期は痛みと闘う毎日であったため、日常生活で自然に笑いがでることはほとんどありませんでした。
ただ「そんな状況ではいけない」と試行錯誤した結果効果があったのが”無理にでも笑う”こと。
つらくても、形だけでもいいから笑ってみる。
昔あった楽しいことを何でもいいから思い出して、笑顔を作ってみる。
このように”無理にでも笑う”と、一時的ではありますが、股関節の痛みを忘れ、気分を軽くすることができました。特に、”腹を抱えて大笑いする”という動作は効果的でした。
実はこれには理由があります
先ほどお伝えしたエンドルフィンは”笑う”という動作をするだけでも分泌されるのです。
脳は人が起こした”笑う”という動作のきっかけを認識できません。
それが心からのものであっても、そうでなくても”笑い”だと認識するのです。
そのため、形だけの”笑い”であったとしても、一定程度のエンドルフィンによる幸福感と鎮痛作用が生じるのです。
また、少しでも笑いやすくなるように
私は、お笑い番組を見たり、コメディ映画を見ることもしていました。
当時、綾小路きみまろのDVDに本当にお世話になりました。
2.気分をプラスにできる”楽しみ”を持つ
もう一つが、心から”笑う”ためのきっかけとなる趣味、楽しみを持つことです。
私の場合その”楽しみ”がスポーツ観戦でした
サッカー、バレーボール、陸上競技、マラソン、水泳、卓球、フィギュアスケート、スピードスケート、スキージャンプ・・・。
たくさんのスポーツ競技をテレビで観戦することは、私の気持ちをいつでもウキウキさせました。おそらく、スポーツ観戦がなければ、気持ちがどん底のままだったと思います。
中でもサッカーの試合は”大きな楽しみ”でした
サッカーの試合には、海外で活躍する日本人選手やワールドカップを経験した国内組の選手が数多く出場します。そのような日本人は、海外で活躍するために非常にタフな精神力を鍛え上げた上で、歯を食いしばって生き残っています。
このような選手の境遇が、変形性股関節症に立ち向かう自分と重なり、落ち込みがちな私の気持ちを奮い立たせてくれました。
心から”笑う”ためのきっかけとなる趣味や楽しみを持つことは
すぐには難しいかもしれません。
ただ、落ち込みがちな気持ちを軽くするためには非常に効果的です。
ぜひ焦らずに、ご自身に合う”楽しみ”を見つけてください。
変形性股関節症で落ち込んだ気分は
少しでも「笑う」機会を増やすことで変えていくことができます。
「笑う」ことが増えれば、変形性股関節症との闘病がきっと楽になるはずです。
なお、協会では個別相談付きのメディカル・アロマケア体験会を主催しております。
変形性股関節症を克服した元患者と話すことで気分の落ち込みもきっと軽くなると思います。よければご参加ください。
この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
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