変形性股関節症の「保存療法」の基礎知識をまとめました

       
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変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。

変形性股関節症の治療法は、大きく分けて「保存療法」と「手術」に分かれます。
基本的に、変形性股関節症と診断されてしまったら、末期の状態を除いてまずは保存療法からスタートすることが多いです。

そこで、この記事では「保存療法」の基礎知識をまとめました

敵を知り、己を知れば百戦危うからず。
ぜひ、保存療法について最低限の知識を知っておいてください。

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保存療法とは

保存療法は、股関節の痛みを取り、変形性股関節症の進行を抑えるために行われます。

保存療法の内容は大きく3つに分かれます。

1.日常生活の見直し
2.運動療法
3.薬物療法

1.日常生活の見直し

動作の見直し

股関節にかかる負担を減らすために、以下のような動作をなるべく避けて日常生活を送ります

 ・ しゃがみこむ
 ・ かがんで作業する
 ・ 床や椅子などから立ち上がる
   ※椅子にはなるべく浅く腰掛ける

生活環境の見直し

股関節にかかる負担を減らすための生活環境を整えます

これは、それぞれの方の状況で異なりますが、私の場合は、寝具を見直しました。
布団を使用していたため、股関節にかなり負担がかかっていたのです。
そのため、ベッドに変更しました。

実際には、病気の進行度合によって少しずつ生活環境を変えていけばよいです。
あまり神経質になることはありません。

便利グッズを活用する

股関節にかかる負担を減らすために、便利グッズを活用します。

おススメの便利グッズは、こちらにまとめてあります

2.運動療法

運動療法とは、変形性股関節症の進行を遅らせたり、痛みを軽減するための筋力強化の運動を行うことです。

理学療法士が考案した運動メニューに沿って行うことが多いです。

整形外科医で運動を重要視している先生は残念ながら非常に少ないのですが、変形性股関節症と診断されたら、この「運動療法」を何よりも一番に実践していただきたいです。

というのも、私自身、運動療法をきちんと継続した結果、術後の回復が非常に早かったり、リハビリがびっくりするくらい早く進んだりしたためです。

なお、理学療法士による運動療法は月1回程度だと思いますので、可能であればひざや股関節に詳しく指導経験が豊富なスポーツトレーナーやパーソナルトレーナーの下で運動することをおススメします。

但し、股関節のケアをしっかりおこなった上で運動療法をおこなうとさらに効果的です。

3.薬物療法

薬物療法は、股関節の痛みがつらい時に行うものです。

一般的には、以下の処置を行います。

 ・ 飲み薬
 ・ 湿布と塗り薬
 ・ 坐薬
 ・ 注射

飲み薬

変形性股関節症の進行期になると股関節が痛くなるため、主治医に症状を話すと痛み止めの薬を処方してくれます。

炎症や痛みを抑える作用がありますが、長期間服用すると胃腸障害が起きやすくなりますので、注意が必要です。

湿布と塗り薬

こちらは、股関節などの痛みに対処するための一般的な方法です。

が、私の実感としては、股関節の痛みそのものについては、ほとんど効果がありませんでした。
ただ、股関節痛がひどくなると、そこをかばって体の他の部分が痛くなったりします。
私の場合、腰痛がひどかったので、腰に湿布を貼っていました。

坐薬

飲み薬では効果がない場合、主治医より坐薬が処方されます。

薬物療法については、主治医とよく相談しながら、上手に利用していくことが大切です。
ただ、頼りすぎるのもよくないと思います。

注射

注射には、ステロイド剤とヒアルロン酸の2種類があります。

ステロイド剤は、股関節内に強い炎症が起きている場合などに行われます。
ただ、これは、軟骨の働きを弱めることもあるため、あまり積極的には使われません。

ヒアルロン酸は、関節内の潤滑油のような役割を果たしています。
特に、膝の関節には、よく使われていますが、健康保険の適用外となっています。

私も、以前、膝が痛くなったことがあり注射をしましたが、ヒアルロン酸だけではなく、多少、痛み止めの成分も入っていたように記憶しています。

今回は「保存療法」についてまとめてみました

ぜひ、保存療法について基本的なところを知っていただき、変形性股関節症にうまく立ち向かっていただければと思います。

この記事が少しでもお役に立てば幸いです。

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