変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
変形性股関節症は、かなり進んでから自覚症状が表面化する病気です。
私自身の経験からも、初期は自覚症状が全くなかったため、気づきもしませんでした。
病状がかなり進んで突然歩けなくなって初めて、病気が分かったのです。
ただ、変形性股関節症は早期に発見することができれば、手術を回避し、日常生活レベルを維持できる可能性が高くなります。
今日は、変形性股関節症に初期段階で気づくための3つの兆候をお伝えします。
もし当てはまるようであれば、すぐに整形外科を受診して下さい。
変形性股関節症に初期段階で気づくための3つの兆候
日本人の変形性股関節症患者の大部分は「臼蓋形成不全」
まず始めにお伝えしたいのが、日本人の中高年患者の大部分が「臼蓋形成不全」、つまり何らかの原因で股関節の形が不完全な状態であることが原因で変形性股関節症と診断されている、ということです。
そのため、変形性股関節症に早いタイミングで気づくには、「変形性股関節症」の初期段階の兆候を知っていく必要があります。
兆候1.長時間歩行すると脚の付け根が痛くなる
変形性股関節症では、股関節に過剰な負荷がかかるため、関節の軟骨がすり減ってしまいます。
その結果、脚の付け根が痛くなります。
自覚症状としては分かりやすいのですが、そのまま見過ごされることも多い兆候です。
兆候2.椅子に座ると両足の長さに違いがでる
変形性股関節症により関節軟骨が減ると、左右どちらかの足が短くなります。
結果、両足の長さに違い出ることになります。
見てすぐにわかる程度の差が出た場合、変形性股関節症の初期~進行期を疑う必要があります。
兆候3.周囲の人たちから「歩き方がおかしい」と言われる
周囲の人たちから「歩き方がおかしい」と言われるのはショックかもしれません。
ただ、この指摘は客観的な意見として冷静に受け止める必要があります。
ちなみに、ここでいう「歩き方がおかしい」というのは、具体的には肩を左右に動かしながら歩く状態、専門用語では「跛行(はこう)」と言われる状態を指します。
実は、私の場合も股関節の痛みが出るよりかなり前の段階から跛行が始まっていました。
家族からの指摘で初めて気づきましたが、痛みがなかったためそのまま放置していました。
今思い返しても、家族の指摘を受けた段階で病院に言っておけば違ったと感じています。
3つの兆候は見過ごされやすいものではありますが
1つでも思い当たるものがあれば、すぐに整形外科を受診して下さい。
早期に変形性股関節症への対処を行うことで、その後の生活が大きく変わります。
ちなみに末期以外は
ほとんどの場合で保存療法を勧められると思います。
保存療法では股関節に負担がかかる動作をなるべく回避した生活や減量、リハビリ運動を勧められるのですが、一つ注意すべき点があります。
それは、リハビリ運動を「自分自身の股関節の状態に最適な形で行う」ことです。
今はインターネットなどでリハビリ運動の情報を簡単に入手できますが、実は一歩間違えると変形性股関節症を悪化させる危険があります。
そのため、リハビリ運動については必ず専門家による指導を受けるようにすることが重要です。
この記事が、少しでも役に立つことを願ってやみません。
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