変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
股関節の状態が悪くなると、気持ちまで沈んでしまう。
これは、患者あるあるです。
実際私も闘病中に同じような経験をしましたので、よく分かります。
特に症状が進行して痛みが強くなると、どうしても暗い気持ちになりがちです。
そんなときこそ
「考え方」と「言葉の使い方」を意識することが重要です。
今回は、後ろ向きな気持ちを前向きに変えるポイントをお伝えします。
ぜひご覧ください。
「名元素言葉」と「暗病反言葉」
これは、20年ほど前にヒューマンウェア研究所の清水英雄さんが発案した言葉です。
「名元素（めいげんそ）言葉」とは明るく元気で前向きな言葉、「暗病反（あんびょうたん）言葉」とは暗く否定的で後ろ向きな言葉で、具体的には以下のような言葉を指します。
「使う言葉」は気持ちを左右する
実は、私たちが普段何気なく使っている言葉には大きな影響力があります。
例えば、股関節の痛みに苦しんでいるとき「もうイヤ！ いつまで続くの？」とつい口にしてしまったことはないでしょうか。
以前の私は、家族の前でこのような言葉をよく口にしていましたが、その結果私だけでなく家族まで暗い気持ちになり、家の中の雰囲気もどんよりしてしまいました。
これは「共感共鳴作用」と呼ばれるものですが、人間は周囲の感情に共鳴しやすい性質を持っています。もし暗病反言葉を多く使ってしまうと、自分だけでなく周りの人の気持ちまで沈ませてしまうのです。
後ろ向きな気持ちを前向きに変えるポイント
では、どのようにすれば後ろ向きな気持ちを前向きなものに変えられるのでしょうか？
ポイントとなるのは、以下の５つを整えることです。
１．健康
体に不安があると、気持ちまで沈んでしまいます。
まず無理をせず、患者さん自身の体を労わることが大事です。
さらに家族の健康にも気を配ることで、より前向きな気持ちを保ちやすくなります。
２．気分
「気分」というのは軽視されがちですが、実はとても重要です。
気分が落ち込んだときに、それをリセットする方法をいくつか持っておくことで、前向きな気持ちになることができます。
ちなみに私の場合、スポーツ観戦、特にサッカー観戦や綾小路きみまろの話を聞くことで、後ろ向きな気持ちを前向きに変えていました。
３．感情
感情を整えるには「名元素言葉」を意識して使うことがおススメです。
例えば、「今日も相変わらず痛い。もう嫌だ」ではなく「今日は痛みが少なくてラッキー」。
「全然治らない」ではなく「少しずつでもよくなっている」。
このように、後ろ向きな言葉を前向きに変えて口に出すと、後ろ向きな感情に縛られることが少なくなります。
４．思考
これは考え方の話ですが、「できないこと」よりも「できること」に目を向ける、という考え方に変えることで、気持ちを前向きにすることができます。
例えば「今日は10分歩けた」「痛みが少ない時間が増えてきた」など、小さな成功体験を日々積み重ねていくことで思考を変え、前向きな気持ちを感じやすくすることが重要です。
５．姿勢
これは、言い換えると「受け身ではなく、自発的に動く姿勢を身につけましょう」ということ。
患者さんの中には、何事にも受け身になりすぎて「やらされている感」を強く感じてしまう方がいらっしゃいますが、受け身の姿勢ではどうしても気持ちが沈みやすくなります。
一方、自発的に動く姿勢があれば、何にしても「自分で選んでいる」という意識が生まれ、前向きな気持ちになりやすくなるのです。
後ろ向きな気持ちを前向きなものに変えるために
まずはできることから取り組んでみてください
例えば、
・名元素言葉を意識的に使う
・１日の終わりに、良かったことを振り返る
・気分をリセットする方法を1つ試してみる
など、すぐできることを積み重ねていけば、気持ちの持ちようが変わっていきます。
言葉と考え方を少し変えるだけで、気持ちも変わり、日常が過ごしやすくなります。
ぜひ、今日から実践してみてください。
一人では難しいと感じる方は、一度協会が主催する個別相談付きメディカル・アロマケア（＝股関節ケア）体験会や個別相談を利用してみてください。きっと、気持ちが楽になると思います。
この記事が、患者さんにとって少しでも役立つことを願っています。
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