変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
変形性股関節症の患者さんにとって、病気を克服し、以前のような日常生活を取り戻すことは心からの願いだと思います。
私ももちろんそうでした。
そのためにキモとなるリハビリについて、本当にたくさんの試行錯誤を行いました。
最終的に私は”リハビリの軸となる考え方”にたどり着きました。
結果、現在では以前よりももっと幸せを感じる生活を過ごすことができています。
同様に、協会でサポートする患者さんも日常生活を取り戻すことができています。
今回は、その”リハビリの軸となる考え方”についてのお話です。
実はこれまで何度もこのブログでお伝えしてきたものですが、現実ではこの考え方を根本から理解した上で実際に行動に移すことができている患者さんは非常に少ないです。
そこで、今回もう一度お伝えします。
全ての患者さんにとって非常に重要な内容ですので、ぜひご覧ください。
リハビリの軸となる”考え方”
それはズバリ、「リハビリ運動と股関節ケアの両輪の継続」です。
「股関節の運動と股関節ケアの両輪の継続」とは
”股関節の運動をしたら股関節のケアも必ずセットで行う”ことを強く意識して股関節のリハビリに取り組み続けることを言います。
具体的には、
・患者にとって適切な股関節周辺の筋肉強化トレーニングを行い
・トレーニング後は、股関節のケアを合わせて必ず行う
・さらに、上記の運動と股関節ケアを実践し続ける
ということを常に意識しながら、リハビリに取り組むことを指します。
こちらの記事にもう少し詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。
この考え方の背景として
変形性股関節症を克服するためには股関節周辺の筋肉を強化することが絶対に欠かせないのですが、その際、股関節周辺の筋肉強化=リハビリ運動に目が行き過ぎて、身体に無理な負荷がかかるケースが起こりがちである、ということがあります。
このようなケースに陥った患者さんは、病状や回復状況に見合う適切な負荷の運動ができなくなったり、ひどいときは股関節をさらに痛めることもあります。
この落とし穴を避けるために、患者は常に「リハビリ運動と股関節ケアの両輪の継続」を意識しながらリハビリに取り組む必要が出てくるのです。
私の取り組み事例
参考までに、この考え方の実践事例として、私自身が取り組んだ内容をお伝えします。
私は術前~入院中~術後~現在に至るまで「リハビリ運動と股関節ケアの両輪」の取り組みとして次のようなことをずっと継続しています。
リハビリ運動
・術前~入院中~術後1年は病院で指導していただいたリハビリ運動を毎日1時間かけて実施。
・その後は月2回のパーソナルトレーニングを追加。股関節周りの筋肉強化に取り組む。
徐々に負荷をあげた結果、現在ではハードなトレーニングができるまでになっています。
・さらに、強化した筋力維持のため週2~3回女性専用サーキットトレーニングジムも追加。
股関節ケア
・アロマ浴+オリジナルクリームを使ったメディカル・アロママッサージを欠かさず継続。
・月に数回、整体やマッサージで身体のトータルケア
・減量による股関節への負担減
結果として
今では同年代の健康な方と同じレベルにまで筋力が回復しています。
上記は、中京大学の先生から依頼を受けて人工股関節手術後の人を対象にした調査に参加したときの結果ですが、調査内で太ももの筋肉量計測や一定距離の早歩き時の歩数計測、足首に負荷をかけての床からの引上力計測、などを行ったところ、当時の私は深層筋・表層筋とも61歳の健康な人の筋肉量である、ということが判明したのです。
このときの先生方の驚いた顔は、今でも忘れられません。
変形性股関節症を克服し日常生活を取り戻したいなら
ぜひ「リハビリ運動と股関節ケアの両輪の継続」を意識しながら闘病を進めて下さい。
この考え方は、変形性股関節症を克服するためのキモとなります。
この記事が、患者さんにとって少しでも役に立つことを願ってやみません。
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