変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
「手術が終わって、あのつらい股関節の痛みから解放される!」
「これからは普通に日常生活を送ることができる!」
長年変形性股関節症に悩んでいた患者さんは、人工股関節手術後にそう感じることでしょう。
ところが実際には、術後思い描いていた普通の日常生活が送れなかったり、股関節以外の箇所の調子が悪くなったりする患者さんが多いです。
実は、人工股関節の手術後に”普通の日常生活”を取り戻すにはリハビリ運動がキモになります。
変形性股関節症の両側人工股関節手術後、”普通の日常生活”を取り戻すことができた私自身の実体験から得た内容です。
ぜひご覧ください。
人工股関節手術直後から”普通の日常生活”を取り戻すキモ
それは「きちんとしたリハビリ運動」です。
もう少しお伝えすると、
1.入院中から”きちんとしたリハビリ運動”を行うこと
2.退院後もリハビリ運動を継続すること
がキモとなります。
この2つは、どちらか一方が欠けてしまえば、患者さんが思い描いていた”普通の日常生活”を取り戻すことはできません。
1.入院中から”きちんとしたリハビリ運動”を行う
ここで言う”きちんとしたリハビリ運動”とは、患者自身の症状・身体の状態にピッタリ合う内容・負荷・回数のリハビリ運動のことです。
きちんとしたリハビリ運動”を”正しいやり方”で行うことで、初めてリハビリ効果が生まれます。
そのために重要なのが「病院選び」です
患者自身にピッタリ合うメニューを作成し、運動の正しいやり方を指導してくれる。
さらに、可能な限り長い期間入院できる。
そんな病院を探す必要があります。
ちなみに
「できるだけ長く入院できる」ことを条件に入れているのは、最近では病院によっては数日~1週間程度で退院させるところも増えてきたためです。
数日は言うまでもなく、1週間リハビリを頑張ったとしても、ようやく車いすから卒業し、杖歩行レベルの回復度合になりますが、これでは退院後すぐに”普通の日常生活”を取り戻すことは難しいです。
私の場合は
”きちんとしたリハビリ”を行う主治医を選んだため、両側手術それぞれで3週間入院しました。
私自身の状態を踏まえたリハビリメニューを作っていただき、入院中は毎日こなしていました。
加えて、入院期間の最後の1週間は日常生活の様々な予行演習も行いました。
例えば、どうしても重い荷物を運ばなければならない時の対処方法や股関節に負担を与えない立ち居振る舞いなどです。
結果、退院時に杖なしで電車に乗り、自宅到着後すぐ家事ができるほどに回復しました。
私だけでなく、他の入院患者さんも目を見張るほど回復している方が多くいらっしゃいました。
このように、入院中に”きちんとしたリハビリ運動”を行うことは本当に大切です。
2.退院後もリハビリ運動を継続する
退院後のリハビリで行うのは、基本的には術前と入院中にこなしてきたリハビリメニューです。
この退院後のリハビリのキモとなるのが「継続」です。
ただ、よくあるケースが退院後にリハビリをやらなくなってしまうパターン。
手術により股関節痛を感じなくなる分、自己判断でリハビリを中止してしまう方が多いです。
少し考えて欲しいのですが
アナタはどのくらいの期間、変形性股関節症になっていたでしょうか。
変形性股関節症は、非常に長い期間にわたって少しずつ進行していく病気です。
その中で、長期間に渡って股関節の痛みにも悩まされることになります。
私もそうだったのですが、その股関節の痛みをカバーするために、多くの患者さんは歩行時や姿勢などに変な癖がついてしまいます。
その癖は、人工股関節にして痛みがなくなったからといって、すぐには治りません。
そして、その癖を矯正しないままでは、股関節に負担がかかる可能性が高いです。
最悪の場合、人工股関節の再手術にまで発展する可能性もあります。
そうならないためにも、退院後もリハビリを継続し続けることが必須となります。
パーソナルトレーナーなどの専門家にチェックしてもらい、姿勢の癖を矯正してもらうことも強くおススメします。
手術直後から”普通の日常生活”を取り戻すために
ぜひ、「きちんとしたリハビリ運動」を継続して下さい。
手術によって変形性股関節症を克服したあなたが、思い描く”普通の日常生活”を取り戻されることを願ってやみません。
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