変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
私は、2010年11月に末期状態の左股関節の人工股関節手術を受けました。
2012年2月に進行期だった右股関節を人工股関節にしました。
どちらも同じ医師の手による手術でした。
ただ、病院が違っていたため、リハビリ担当の理学療法士は別の方でした。
そこで体感したのは、理学療法士の”リハビリのレベル差”による回復結果の違い。
リハビリの上手下手が患者のその後に本当に大きな影響を与えるのです。
今日は、そんな”リハビリの質”の差に関するお話です。
非常に重要なので、ぜひご覧下さい。
2010年の左側の人工股関節では
担当の理学療法士は大ベテランの先生でした。
「小児麻痺以外の疾患なら何でも大丈夫」という技術的に非常に高いレベルの持ち主。
この先生からは、基本的なリハビリ運動の他に私に合うリハビリメニューの指導を受けました。
また、リハビリ指導後も病室で自主的にトレーニングするように促されてました。
質の高いリハビリ指導と、それを可能な限りたくさん実践させる環境の提供。
それが、この先生のすばらしさでした。
そのため
毎晩、病室前の廊下は、歩行練習をする患者の姿でいっぱい。
ある程度回復した患者に対しては廊下に設置されたエアロバイクの利用を認められていましたので、患者達が率先してリハビリに取り組む雰囲気にあふれていました。
結果として、退院時には90%以上の患者が杖なしで帰ることができていました。
私の場合は、特にリハビリに熱心に取り組んだということもあり、翌日から仕事復帰できる状態で退院することができました。
一方、2012年の右側人工股関節手術では
私を担当してくれたリハビリの先生は、経験の浅い新米の理学療法士でした。
リハビリの指導時間も前回とは違い、40分~1時間程度と短時間。
前回と比較するとあまりのリハビリの質の差に、私は心底不安を感じたのを覚えています。
「このままでは術後の回復に支障がでる」
そう感じた私は、前回のベテランの理学療法士の先生から教わったリハビリメニューを提案。
何とかリハビリの質を維持するよう大変な苦労をしました。
その甲斐もあり、また前回手術後からずっと、自宅で病院のリハビリメニューを継続していたこともあって、結果としては、手術の翌日から平行棒も使わずに歩くことができました。
さらに一週間後には、通常歩行ができるまで回復しました。
と、ここまではよかったのですが・・・。
2つの手術を通じて実感したこと
ベテランの理学療法士のリハビリを受けた最初の手術。
新米の理学療法士のリハビリを受けた2回目の手術。
この2つの手術を通じて感じたのは「リハビリの質の差は本当に大きい」ということでした。
術後何年も経った今だからこそ、本当によく分かります。
左右の股関節を比較すると、質の高いリハビリを受けた左側の人工股関節の方が、明らかに柔軟性があり可動域も広いのです。
つまり
同じ医師の手術であっても、リハビリの質の差によって、その後の生活が大きく変わるのです。
このブログを読まれている方の中には、
「リハビリなんてだれがやっても同じでしょ。」
と思われている方がいるかもしれません。
ただ、それは大きな間違いだと声を大にして言いたいです。
リハビリを行う際には
技術レベルの高い先生に指導してもらうことを第一に考えて下さい。
数年後の回復結果が、本当に全く違います。
私の経験を少しでも活かしていただけると幸いです。
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