変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
変形性股関節症の患者にとって最も重要なテーマの一つが、「自分の病状を正確に知ること」。
なぜなら、自分の病状を正確に把握していなければ、手術を受けるべきか、それとも保存療法で進めるべきか、どんなリハビリ運動が適切なのか、といった判断を誤ってしまうためです。
ただ、非常に残念なことに
私がこれまで協会を通じて関わった多くの患者さんの中で、実際に自分の病状を「正確に」理解している方はほとんどいませんでした。
そこで今回は、「自分の病状を正しく知る」ために何をすればよいのかについて共有します。
私自身の変形性股関節症克服体験と協会を通じて得た患者さんの様子から得た知恵です。
ぜひ参考にしてください。
自分の病状を正しく知るための2つの知恵
1.複数の医師に診てもらう
一つめは、複数の医者に診断してもらう、ということです。
私の経験上、これは本当に重要なポイントです。
ただ、実際には、通いやすさを優先して自宅の近くの医者に最後まで診てもらう患者さんが本当に多いです。その医者が変形性股関節症に精通した専門医であればよいのですが、そのケースは稀です。
そうなると、医者が患者の現状を正確に診断できない、ということがしばしば起こります。
結果として、手術せずにすむ患者に手術を勧めたり、リハビリの結果がでない、という状況に陥ってしまいがちになります。
では、どういう医者が理想なのでしょうか
私の結論としては、”リハビリの重要性をきちんと理解している股関節の専門医”になります。
加えて、自分自身が「この医者で大丈夫!」と人間的に信頼できるのであれば、そのお医者さんがアナタの理想の主治医であると思って間違いありません。
ただそんな医者を
どうやって見つければいいのか、と迷う方は多いでしょう。
そういうときは、理想の医者に巡り合うまで、次の8つの質問を投げ続けてください。
・私の股関節の状態は、前期、初期、進行期、末期のいずれでしょうか?
・現在の股関節は、どのような状態でしょうか?
(できれば、レントゲン写真の見方を教えていただいて下さい。)
・今後、この病気は、どのように進行していくのでしょうか?
・生活レベルでは、今後どのように変化していくのでしょうか?
・進行をできるだけ遅くするには、どのようなことに気をつけたらよいでしょうか?
・この病院では、私に合ったリハビリ指導をしていただけるのでしょうか?
・現在の股関節の状態は、手術が必要になるまでどれくらいの期間耐えられるでしょう?
特に、
「この病院では、私に合ったリハビリ指導をしていただけるのでしょうか?」
「現在の股関節の状態は、手術が必要になるまでどれくらいの期間耐えられるでしょう?」
という問いについて納得のいく答えを得られるのであれば、平均レベル以上の医者である可能性が高いです。
2.医師以外の専門家にも話を聞く
2つめのポイントは、医者以外の専門家に話を聞くことです。
これも、現在の自分の病状を正しく把握するためには絶対に欠かせません。
具体的に言うと
医者以外の専門家とは、技術のある理学療法士や柔道整復師、スポーツトレーナーなどになりますが、このような専門家に以下の質問を聞いてみてください。
・自分の病状に合うリハビリ方法は何か
・有能な股関節専門医を知っているか
・術後のアフターケアはどうすればよいか
・優れた股関節治療を提供する病院を知っているか
その答えを医者の診断結果と合わせることで、現在の自分の病状や身体の状態がかなり正確に把握できるようになり、今後の闘病方針について自信を持って判断できるでしょう。
さらに
専門家、という視点からは少しずれるのですが、変形性股関節症の患者や元患者に話を聞くことも大変役立ちます。
実際、私も患者だった頃に股関節手術を経験した2人の友人に話を聞きに行ったりしたのですが、本当に気持ちがラクになりました。
話の内容としては、医者選びのやり方や術後リハの具体的なアドバイスなどでしたが、やはり実際の患者目線での話は共感できる部分が多く、また私の状況を聞いてもらい、共感してもらうことで心底心強い気持ちになったことを覚えています。
私だけでなく、協会でサポートしている患者さんからも同様の感想を聞いておりますので、ぜひこちらもやってみてください。
今回は
「自分の病状を正しく知るための2つの知恵」をお伝えしました。
これらは、変形性股関節症を克服するための非常に重要なポイントです。
できる範囲からでよいので、ぜひ実際に取り組んでください。
周りに相談できる人がいないという方は、協会が主催する個別相談付きメディカル・アロマケア個別体験会や個別相談をうまく使うことで前に進めると思います。ぜひ活用してください。
この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
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