変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
今は、インターネットから様々な情報を簡単に得ることができる時代です。
医者や理学療法士などの専門的な情報を得ることもできますし、患者が発信する闘病の様子も知ることができます。
変形性股関節症の患者さんも、インターネットを活用して情報を集めながら闘病を進めている方が非常に多い印象です。
これは素晴らしい環境なのですが
同時に、私はこの環境により、”情報の渡り鳥”問題が生まれていると感じています。
”情報の渡り鳥”問題とは
変形性股関節症の患者が、インターネットで得た情報をきちんと吟味したり、一定のレベルまで試すこともせずに、”渡り鳥”のように次から次へと新しい情報に目移りしてしまうことです。
例えば
変形性股関節症の闘病のキモとなるリハビリは、結果が出るまでに多くの時間と長期間にわたる運動の継続が必要です。
なぜなら、変形性股関節症の患者さんは、痛む股関節を庇うために体に”変な動きの癖”を付けてしまうことが多いのですが、それを直すには癖を身につけるのと同じかそれ以上の時間のリハビリが必要となるためです。
ところが
”情報の渡り鳥”になってしまった患者さんは、リハビリについて深く正確な知識を身につけようとはしません。
自分の今の股関節の状態を踏まえた場合、どの程度の強度のどんな種類のリハビリ運動を、最低どのくらいの期間行う必要があるのかといったことをきちんと把握することなく、インターネット上で「それっぽい」リハビリ運動などの情報を見つけて鵜呑みにし、満足してしまうのです。
もっと言えば「すぐに効果がでるリハビリのやり方」など患者本人にとって都合のよい情報が目に入ると、その情報に飛びついてしまう傾向が強いように感じています。
当然、その状態でリハビリ運動を少しばかり試したところでうまくいく可能性は低いのですが、患者本人は「結果がでない。他に何かいい方法はないか?」と結論付けてしまいます。
この”負の連鎖”を繰り返すことでどんどん状況が悪化してしまうことが”情報の渡り鳥”問題です。
それでは
どうすれば”情報の渡り鳥”になることを防げるのでしょうか。
私の経験上、患者自身が変形性股関節症に対する自分なりの”軸”を持つことが非常に重要なポイントだと考えています。
例えば先程のリハビリの場合、
・リハビリは結果がでるまでに多くの時間がかかる
・リハビリはその時々の自分の股関節の状態に合う運動メニューを正しい方法で行う必要がある
・リハビリ後は、股関節をケアしてきちんと休ませることが必須である
といった”軸”となる考え方があれば、インターネット上で様々な情報を得たとしても、どの情報をどの程度取り入れればよいのかの判断がつきます。
それがない状態でたくさんのリハビリの情報を見てしまえば、リハビリについての方針や考え方が一貫せず、「あれもよい」「これもよい」と”渡り鳥”になってしまいます。
ただ、そもそも
変形性股関節症に関する”軸”となる考え方を持っていない、という患者さんも多いと思います。
その場合は、まずは「とにかく信頼できそう」と感じる人が発信するインターネット上の情報を全て読み込むことから始めるのがおススメです。
できれば、実際に会って話を聞くことのがベストですが、まずは一人に絞って、背景も全て踏まえた上でその人の考え方を理解することで、患者自身に”仮の軸”ができます。
その後、”仮の軸”を基準に他の様々な情報に触れ、そこで得た内容を実際に試すことで、”仮の軸”が自分自身の”軸”に育っていきます。
その意味ではこのブログは役に立ちます
なぜなら、そもそもこのブログは、患者にとって本当に必要な”闘病の軸”となる情報をまとめて提供するために作ったものだからです。
調べればすぐに分かりますが、インターネット上に存在する変形性股関節症の情報発信者の多くは医者等の専門家です。
もちろんそこで発信される専門的な情報は非常に重要ですが、”患者として”病気にどう向き合えばよいかという考え方の軸を作ろうと思った場合、情報が不足していることは否めません。
また、患者自身が発信する情報もあるにはありますが、断片的なものであることが多く”軸”となる考え方まで踏み込んで発信されているものは見たことがありません。
対して
このブログでは700本近い記事を通じて、患者視点での”軸”を発信しています。
まずは下記を読み込むだけでも”仮の軸”を持つことができるはずです。
・変形性股関節症とは
・変形性股関節症との向き合い方
・変形性股関節症の日常生活
・変形性股関節症と仕事
・変形性股関節症のリハビリ
・変形性股関節症の保存療法と手術
もし実際に会って話をしたいとお考えであれば、個別相談付きメディカル・アロマケア個別体験会や井口由紀子の個別相談を利用することもできます。
いずれにしても
”情報の渡り鳥”になってしまうと、闘病に大きな影響がでます。
ぜひ、この記事も参考にしながら、変形性股関節症に対する自分なりの”軸”を持つことを意識してください。そうすれば、インターネットを強い武器として使いこなせるでしょう。
この記事が少しでもあなたの今後の人生に役立つことを願っております。
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