変形性股関節症と正しく向き合う会の代表理事、井口です。
「リハビリ運動って、股関節の痛みがなくなっても続ける必要があるんでしょうか?
どのくらいの期間続ければいいのでしょうか?」
これは、変形性股関節症の患者さんとお話する中で、しばしば聞かれる質問です。
患者にとって、リハビリ運動を継続することは大変です
だからこそ、このような質問が出てくるのだと思います。
この質問に対して、現在の私は確信できる答えに至ることができました。
自分の闘病経験だけでなく、協会でサポートする患者さんの事例を多数見てきたからです。
もちろん個人的な見解になるのですが、今回はその答えをお伝えします。
興味のある方はぜひご覧ください。
「リハビリ運動っていつまで続ける必要があるの?」
答えは”一生”です。
これは、人工股関節手術後であっても、保存療法であっても変わりません。
なぜなら
人工股関節手術をした患者さんの場合、人工股関節を長く保つために人工股関節周辺の筋力を強化し続けることが必須であるためです。
また、手術をして股関節の痛みがなくなったとしても、股関節周りの筋肉が維持できていなければ体の別の場所にトラブルがでてきます。
一方、保存療法を行っている患者さんの場合は、股関節周辺の筋力を強化するためのリハビリ運動を行わなければ病気が進行する可能性が高まります。
保存療法に取り組む患者さんは手術を回避したい方がほとんどだと思いますが、リハビリをやめてしまうことで手術せざるを得ない状況に陥るかもしれません。
また、変形性股関節症は中高齢の女性に多い病気です
女性の場合、50代から急速に筋力が低下していきますので、リハビリ運動による継続的な筋力強化は病気であるか否かに関わらず非常に重要になります。
このような理由で、変形性股関節症の患者にとってリハビリ運動は一生付き合っていくことを前提にすることが必要になるのです。
リハビリは「運動と股関節ケアの両輪」を軸にして行う
お伝えしたように、一生のお付き合いとなるリハビリ運動。
その際、非常に大事なポイントがあります。
それは、リハビリは「運動と股関節ケアの両輪」を軸にして行うことです。
「運動と股関節ケアの両輪」とは
簡単にお伝えすると、
・ 変形性股関節症の患者は、股関節周辺の筋肉を強化することがすごく大事。
・ 併せて、股関節の運動後に股関節ケアもセットで行うことが必須。
・ なぜなら運動で酷使された筋肉は、運動後のケアを行うことで適切に回復するから。
という考え方に基づいて闘病を進めることです。
「具体的なイメージがなかなか湧かないなぁ…」
上記の説明では、そのように感じる患者さんは多いと思います。
ただ、患者さん全員に共通した取り組みをお伝えすることは、正直なところ難しいです。
「運動と股関節ケアの両輪」の具体的な取組内容は人それぞれで変わってくるためです。
病気の症状や股関節の状態は人それぞれですし、さらに言えば同じ人でも病状の進行度合いによって最適な対策が変わってきます。
とはいえ、何もなければイメージもできません。
そこで、一つの事例として私自身の取り組みについてお話します。
私が行っている「運動と股関節ケアの両輪」の取り組み
リハビリ運動の取組
私は、術後1年間、自宅で毎日1時間病院で指導を受けたリハビリメニューを行っていました。
9年ほど前からは、それまでに取り組んだリハビリメニューでは運動強度が不足してきたため、月2回のパーソナルトレーニングに通うようになりました。
加えて、筋力維持のために、自宅近くの女性専用サーキットトレーニングジムで週2~3回の運動も行っていました。
現在は物足りなくなって、協会の柔道整復師とパーソナルトレーナーから指導してもらった個別メニューとウォーキングを自主的に行っております。
股関節ケアの取組
私の場合、アロマ浴や自身で開発したオリジナルアロマクリームを使ったセルフケアを毎日欠かさず行っています。
さらに、整体やマッサージを月数回程度受けるようにしています。
これらが私が継続して行っている「運動と股関節ケアの両輪」の取組内容ですが、両輪を継続することで、私は左右両方の人工股関節を一生再置換せずに過ごすことを目標にしています。
「運動と股関節ケアの両輪」を継続することで
私の場合は、現在同年代の健康な方と同じレベルにまで筋力が回復し、日常生活を何不自由なく送るだけでなく、協会活動という生きがいをもって過ごすことができています。
また、協会でサポートする患者さんの中にも、ご自身の夢を叶えることができた方がたくさん出てきています。
・【変形性股関節症】たった3年で「登山やスキーを再開できた!」リハビリと股関節ケアの継続で夢を実現した患者さんの話
・【変形性股関節症】驚きの改善!伝い歩きしかできなかった私が今では一人で沖縄旅行に!自信がついて前向きになりました
他にも「運動と股関節ケアの両輪」を継続することで大きな結果を出している患者さんがたくさんいらっしゃいます。
繰り返しになりますが
変形性股関節症の患者にとって、リハビリ運動は一生のお付き合いとなります。
それを前提として「運動と股関節ケアの両輪」を継続してください。
そうすれば、必ずよい結果につながっていくと思います。
もしわからないことや相談したいことなどがあれば、協会では個別相談付きメディカル・アロマケア個別体験会や個別相談を主催しておりますので、そちらもうまく活用してください。
この記事が、少しでもお役に立てば幸いです。
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